握り槌 _属　武器 _科　握り斧（ハンドアックス＝外来）石器だと思われます。チャート製のようですがチャートは硬すぎるため幾度と剥離を繰り返す事は困難と思います。握ったところではあまり大きな作用は生じませんでした。もちろん細い上部分を握る訳ですが非常に握り安く作られております。しかしその加工は片面を打ち欠いて落としただけの粗雑な礫石器のような剥離の特徴があるのみで、もはや現代から見ると偶然の一致とも言うべき意図したか定かでないかなりの割り技術が現れているかのようなものであり、一瞬で的を得るような一打法で完成させているかのように見てとれます。もちろん材質チャートならその一打すら大変な集中力であるはずですし、さらにその側部にはかがりのような小さな剥離が並んでおり刃ではなく手に握った折、鋭い削面で手が傷まない様な加工であることが判明致しました。このように小さな尺度ないし大きな尺度で検証に向けた考察をあらゆる方向から加えることは考古学を説く上で役立つ材料と成りえます。握り槌、礫石器一つにしても当時の人々の思い浮かべる心情を捉えた時に何らかの証言とも言うべき痕跡が残されている事が多いようです。それが垣間見れない遺物は残念ながら意図する範疇から外の存在かもしれません。色々な方向からの検証が大切です。鋭い刃がつけられており、握り斧、護身用とするならばこれは最強の武器です。手持ちの槍では役に立たずこの様な武器を手にとって闘っていた時代は旧石器時代もしくは縄文時代と思われています。今でもそうですが、握槌は小屋や柵などの杭を打つ時に又は種を割ったり石核を作ったり動物を前にして襲ったり色々な用途に使われますが、ここで用途に似合った質量や大きさ、握りやすさ、重心からかなげる作用力が問題になってきます。例外はあるものとしてもこれらを満足させるだけの現調検証が必要となってきます。まず底、手に取っての下側にあるはずの使用痕、剥離を行っていないキズなどから槌の可能性。剥離及び鋭利な刃を付けた工作具、武器の可能性を検証してからも斧とします。一般に言われている握り槌＝握り斧は用途を考慮には含まない表現です。手斧となると全く違った表現のものと考えられます。　←参考まで。古物商販売第631399800013号兵庫県公安委員会許可証